天災(てんさい)

隠居の家に熊さんが飛んできて「離縁状を二本書いてくれ」という。「おれが食おうと思った魚をネコに取られたからおふくろと女房を離縁する」ときいてあきれた隠居は「おまえみたいに気が短くてけんか早い人間は長谷川町の新道に住む紅羅坊名丸先生のところへ行って心学の話を伺ってきなさい」と紹介の手紙を持たせてやった。名丸先生に「短気は損気」「ならぬかんにんするがかんにん」などと教えられ「なにごとも天災とあきらめれば腹は立たぬ」といわれた熊さんは感心して帰る。すると隣で夫婦げんかの声がするので女房に聞くと「吉兵衛さんがおかみさんが田舎へかせぎに行った留守に妙な女を引っぱり込んだところへ、急にかみさんが帰ってきて大げんかさ」というので、熊さんはわざわざ出かけて心学の話を間違えだらけに話し「天災とあきらめろ」「なに、天災じゃねえ、先妻のまちがいだ」

解説
「百花園」の速記(二代目古今亭今輔)は心学の先生が紅菜坊なまるとなっている。

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